QC検定合格を目指そう!試験内容や勉強方法の紹介です。

- QC検定とは?
- 試験開催日程、受験方法
- 受験資格、受験料、受験時間
- 対象者、合格基準、合格率
- 過去試験会場について(別記事に飛びます)
- QC検定(品質管理検定)受験の際の持ち物や注意点について(別記事に飛びます)
- 検定を取得するとどうなる?
- おすすめ勉強方法
- 試験内容、過去問題
- おすすめ参考書と過去問題集
QC検定とは?
QC検定は、品質管理検定の略称なのですが、一般財団法人日本規格協会(JSA)による品質管理に関する知識を問う民間の試験になります。
どんな分野であれ、多くの企業では品質管理業務は重要な役割を担っていますが、まずはその知識がどれだけあるのか?を客観的に評価する試験になります。
試験開催日程、受験方法
試験は毎年3月と9月に2回開催されています。受験開催場所は全国約120か所。
受験については一般財団法人日本規格協会(JSA)のサイトでインターネットから申込み、クレジットカード、コンビニ払い決済があります。
開催場所
<1級>
札幌 仙台 郡山 宇都宮 前橋 千葉 東京23区 相模原 横浜 新潟 富山 金沢 福井 甲府 松本 静岡 名古屋 京都 大阪 神戸 松江 岡山 広島 高松 北九州 福岡 長崎 熊本 鹿児島 沖縄
<2級・3級・4級>
札幌 苫小牧 青森 仙台 秋田 郡山 会津若松 水戸 つくば 宇都宮 小山 前橋 高崎 さいたま 千葉 東京23区 相模原 横浜 藤沢 新潟 長岡 富山 高岡 金沢 小松 福井 甲府 長野 松本 岐阜 静岡 浜松 豊橋 岡崎 名古屋 四日市 滋賀 京都 大阪 神戸 姫路 奈良 鳥取 松江 岡山 倉敷 広島 山口 徳島 高松 松山 北九州 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 鹿児島 沖縄
※受験地のみ。具体的な試験会場は事前に公開されず、申し込み後の受験票に記載され通知となります。
※実際に開催された過去の試験会場については下記の記事から確認して下さい。
・「QC検定(品質管理検定)試験会場一覧 ”開催場所別の過去試験会場”」
受験資格、受験料、受験時間
【 受験資格 】
1級~4級まで制限なし。どの級からでも受験可能。
【 受験料(税込) 】
- 1級 → 9,900円(第34回~11,000 円)
- 準1級 → 9,350円(第34回~10,450 円)
- 2級 → 5,500円(第34回~6,380 円)
- 3級 → 4,400円(第34回~5,170 円)
- 4級 → 3,300円(第34回~3,960 円)
- 1・2級併願 → 13,860円(第34回~15,730 円)
- 2・3級併願 → 8,910円(第34回~10,450 円)
- 3・4級併願 → 6,930円(第34回~8,250 円)
※受験料は2022年9月実施予定の第34回から変更される予定です。
【 受験時間 】
- 1級 → 13:30~15:30(120分) マークシート・論述
- 2級 → 10:30~12:00( 90分) マークシート
- 3級 → 13:30~15:00( 90分) マークシート
- 4級 → 10:30~12:00( 90分) マークシート
対象者、合格基準、合格率
【 対象者 】
一般財団法人日本規格協会(JSA)のサイトでは、各級の対象者を下記のように定めています。
- 1級/準1級
「品質管理部門のスタッフ、技術系部門のスタッフなど企業内において品質管理全般についての知識が要求される業務にたずさわる方々」となっており、管理職として社内全体の品質に関わる方針決定者、教育指導者などが対象になるようです。
- 2級
「 QC七つ道具などを使って品質に関わる問題を解決することを自らできることが求められる方々、小集団活動などでリーダー的な役割を担っており、改善活動をリードしている方々 」となっており、各現場のリーダー、サブリーダーなどが対象になるようです。
- 3級
「QC七つ道具などの個別の手法を理解している方々、小集団活動などでメンバーとして活動をしている方々、大学生、高専生、工業高校生など」となっており、各現場のリーダー指導の下、品質活動を推進するメンバーなどが対象になるようです。
- 4級
「これから企業で働こうとする方々、人材派遣企業などに登録されている派遣社員の方々、大学生、高専生、高校生など」となっており、品質管理の知識が全くない方、一から品質管理の勉強をしたい方が対象になるようです。
【 合格基準 】
一般財団法人日本規格協会(JSA)のサイトより、合格基準は下記になります。
具体的な点数表示ではなく、「概ね~%以上」の基準となる為、自己採点の際は全体の何%取れているか確認しましょう。又、試験の難易度は都度異なるので、この基準は変動すると思われます。
<1級> (aかつbかつcで合格)
a. 一次試験(手法分野、実践分野):各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、総合得点(手法分野+実践分野)が概ね70%以上であること。
b. 二次試験(論述):得点が概ね50%以上。
c. 総合得点(一次・二次試験の合計点)が概ね70%以上。
<2級 ・ 3級>
出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、 総合得点が概ね70%以上であること。
<4級>
総合得点が概ね70%以上
【 合格率 】
各級の合格率は下表の通りです。試験年度によって合格率にバラツキがある事がわかります。
※表内の( )部分は受験者数。
【 各級別合格率と受験者数 】 | 1級 | 2級 | 3級 | 4級 |
第24回(2017年9月) | 2.64% (1,100) | 36.38% (12,355) | 41.14% (33,326) | 85.19% (9,651) |
第25回 (2018年3月) | 4.52% (1,282) | 17.26% (11,929) | 49.68% (33,058) | 84.52% (11,311) |
第26回 (2018年9月) | 4.57% (1,095) | 24.89% (11,720) | 50.34% (32,857) | 84.21% (10,218) |
第27回 (2019年3月) | 7.20% (1,125) | 26.59% (12,574) | 51.17% (34,392) | 85.15% (11,367) |
第28回 (2019年9月) | 2.58% (1,045) | 22.96% (12,557) | 49.71% (37,276) | 84.02% (11,384) |
第29回 (2020年3月)※中止 | 中止 | 中止 | 中止 | 中止 |
第30回 (2020年9月6日) | 8.1% (778) | 27.63% (9,617) | 53.69% (24,435) | 85.09% (8,039) |
第31回 (2021年3月21日) | 9.18% (752) | 48.43% (7,844) | 52.45% (21,152) | 85.07% (6,973) |
第32回 (2021年9月5日) | 12.69% (465) | 44.33% (5,594) | 54.39% (16,644) | 85.15% (4,935) |
第33回 (2022年3月20日) | 8.18% (795) | 23.77% (8,342) | 64.18% (22,971) | 85.05% (7,620) |
第34回 (2022年9月4日) ※この試験から受検料が改訂されています。 | 10.35% (963) | 25.23% (11,489) | 54.39% (31,665) | 85.89% (8,872) |
第35回 (2023年3月19日) | 11.28% (727) | 25.08% (8,621) | 49.91% (23,776) | 84.95% (7,541) |
第36回 (2023年9月3日 日曜予定) ※申込受付開始:2023年6月2日~(予定) ※試験の際の持ち物や注意点、受験票の再発行などについてはこちらの記事で事前に確認して下さい。 | ― | ― | ― | ― |
第37回 (2024年3月17日 日曜予定) | ― | ― | ― | ― |
検定を取得するとどうなる?
一般財団法人日本規格協会(JSA)のサイトより、検定制度を活用するメリットを下記のように案内しています。
- 企業全体に品質管理に対する意識を高めることができ、製品品質の向上を図ることができる。
- 個人個人の品質管理のレベルを把握することができ、教育計画に活用できる。
- 各部署ごとに品質管理のレベルを把握でき、人事計画に活用できる。
- 社員、派遣社員などの採用にあたり、活用することで品質管理レベル向上を図ることができる。
- 社内教育の軽減が図れる。

- 資格手当が付く場合があり、収入を増やすことができる。
会社の資格手当制度を確認してみましょう。QC検定の認知度は高く、資格手当を設定している企業も今や多くあります。手当てを設定していない場合でも、会社に掛け合ってみましょう。私の場合は手当てが設定されていませんでしたが、掛け合ったところ数千円ですが資格手当を付けてくれました。
- 転職、就職に有利となる。
特にQC検定1級や2級を取得していると転職や就職に有利となることがあります。実際に品質管理者の求人の条件として「QC検定1級、または2級取得者」の記載が出てくる場合があります。これから品質管理関係の仕事に就きたいと考えている10代~20代ですと、まずはQC検定3級か4級を目指すと良いでしょうし、30代~40代だと2級以上を目指すと良いと思います。
- 専門的な用語を理解できるようになり、業務を進めるうえで有利になる。
品質管理の勉強をすると普段使わない言葉が多く出てきます。品質管理関係の仕事に就くと、そういった言葉を回り(社内や客先)が使っているのを聞いたり、資料を読む機会が出てくるので、そういった時に役に立ってきます。品質管理職でなくても、中間管理職以上の方は、QC検定3級以上の知識は必要だと思います。
おすすめ勉強方法
各級共通して言えるのは、まずは用語の理解になります。又、1級、2級については計算問題が多くなりますので、問題に慣れる事が重要になります。下記の順で勉強すれば良いでしょう。
- 各級で頻出される用語とその意味を理解する(1級~4級対象)。
1級~4級まで共通で言えるのは用語の理解になります。各級で覚える用語の量は違いますので、よく出る部分を中心に覚えていきましょう。
- 過去問を出来るだけ多く解く(1級~4級対象)。
過去問題については問題集も多く出ていますので、それを買えばいいのですが、まったく同じ問題が出るわけではありません。あくまでも用語を理解できているかどうかになりますので、当サイトでは出来るだけ模擬問題集を作成していきます。それを解いてみて、用語を理解できているか意識しながら勉強しましょう。
- 統計問題(1級、2級対象)
後程記載
- 論述(1級対象)
後程記載
試験内容、過去問題
1.各級で頻出される用語とその意味を理解しましょう。
下段リンク先の記事では、QC検定で実際に出題された用語を各級毎にまとめています。重要な用語から意味を覚えていきましょう。
・「【QC検定】実際に出る!重要用語集。要点をおさえて用語を覚えよう。」記事へ
※用語のみで意味については記載できていませんm(_ _)m
2.練習問題を出来るだけ多く解きましょう。
QC検定は手法編と実践編に分かれています。各級で出題範囲が異なります。
下記リンク先の記事に当サイトにある全ての練習問題をまとめていますので確認して下さい。
・「QC検定レベル表マトリックス(手法編)」記事へ
・「QC検定レベル表マトリックス(実践編)」記事へ
※1 練習問題は受験される級に用意している練習問題の他、下位の級の練習問題があれば、その分についても確認が必要です。例えば、QC検定3級を受験される方は、3級の練習問題の他、4級の練習問題にも取り組みましょう。
※2 練習問題は全てオリジナルになりますが、過去問題を参考にし作成していますので、各級に対応した難易度になっています。
3.過去問からの回答の傾向を理解しましょう。
QC検定の過去問題集から、〇×問題や選択肢問題の回答として何が選ばれているのか集計してみました。問題の回答が分からなくて当てずっぼうで答える場合に知っておくほうがいいと思うので下記リンク先の記事より確認して下さい。
・「【QC検定 受験者必見】過去問から見つける回答の傾向<一夜漬けの参考に>」
おすすめ参考書と過去問題集
QC検定の勉強は大体がネットの情報で完結できると思いますが、参考書と過去問題集については、あった方が効率的に勉強ができます。私がオススメする参考書と過去問題集については下記リンク先の記事より確認して下さい。
・『QC検定(品質管理検定) おすすめ参考書と問題集 <実際に良かった物だけ紹介します>』
・QC検定3級と4級についてはが日本規格協会よりアプリがリリースされています。
※アプリの内容についてはこちらの記事に纏めていますので確認して下さい。
市場で販売されているQC検定に関する参考書と過去問題集、模擬問題集については下記の記事で一覧にしています。どんなものがあるか興味がある方は確認してみて下さい。
・「QC検定関連の参考書、過去問題集、模擬問題集の一覧」記事へ